エコロジカルフットプリントという考え方では、現在われわれ人類は、地球が許容できる負荷に対して120%の負荷を、日々の暮らしの中でかけてしまっていると言われています。資源やエネルギーの消費、または行き過ぎた開発により、人類が地球上でいつまでも暮らすための限界を、既に超えてしまっている。にもかかわらず、世界人口はついに70億人を超え、飢餓や貧困や格差に苦しむ人々も増え続けています。
　世界から紛争、貧困そして格差をなくし、子どもたちに豊かな自然と明るい未来を残すために、私個人として何をすべきか、何ができるのかを考えています。
　その中で、笑顔でむすばれた人々による持続可能で自立した地域社会、喜びも苦労も互いに分かち合うことのできるコミュニティ。そんなコミュニティが世界中のいたるところに広がり、地球というひとつのコミュニティをなすことこそが、紛争、貧困そして格差をなくし、一人ひとりが地球人として、本当の意味で地に足のついた、地球ひとつ分の自立した暮らしを可能にするのではないかということを、いろいろな人との出会いが教えてくれました。
　そして今はまず、故郷である矢作川流域の地域社会を持続可能で自立したものにするために、地域に根ざした活動をすることが、自分にできることのひとつなのだと思うようになりました。
　実際にできることなどほんのわずかなものかもしれません。しかし、そんな小さな一歩の積み重ねが、100年後、200年後の子どもたちの明るい未来に繋がることを願っています。